腫瘍と臨床的診断した両側前腕のdetritic synovitis

75歳,男性.4か月前から両手のしびれと,3か月前から両前腕部に腫瘤を自覚した.両側前腕に腫瘤を触知し,両手の母,示,中,環指に知覚鈍麻を認めた神経伝導速度を測定し手根管症候群と診断した.MRIにて両側前腕にT1強調像で低信号の腫瘍像を認めた.腫瘍により正中神経が圧迫されたと診断し手術を行った.術中所見にて腫瘍は屈側全体を占拠し屈筋群を包み込むように手掌まで及んでおり,これらを全摘した.病理組織検査でdetritic synovitisと診断された.術後,両手の知覚障害は完全に消失した....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 67; no. 1; pp. 94 - 96
Main Authors 孝橋, 賢一, 保利, 俊雄, 園田, 玲子, 高宮, 啓彰, 保利, 喜英, 恒吉, 正澄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.03.2018
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.67.94

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Summary:75歳,男性.4か月前から両手のしびれと,3か月前から両前腕部に腫瘤を自覚した.両側前腕に腫瘤を触知し,両手の母,示,中,環指に知覚鈍麻を認めた神経伝導速度を測定し手根管症候群と診断した.MRIにて両側前腕にT1強調像で低信号の腫瘍像を認めた.腫瘍により正中神経が圧迫されたと診断し手術を行った.術中所見にて腫瘍は屈側全体を占拠し屈筋群を包み込むように手掌まで及んでおり,これらを全摘した.病理組織検査でdetritic synovitisと診断された.術後,両手の知覚障害は完全に消失した.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.67.94