球形吸着炭製剤の先発医薬品に対する後発医薬品の物理化学的性質と吸着特性の比較
「緒言」 わが国の医療保険財政は高齢者の増加と若年者の減少に伴い, 医療費収支バランスが崩れ危機的状況にある. 国はこの現状と将来の医療保険財政を鑑みて, 医療費抑制策の1つとして薬剤費の節減を目的に, 欧米並みの後発医薬品使用比率30%を2012年度までに達成する政策を進めている**. このような状況を受け, 医療現場でも後発医薬品への関心が高まっている. 医療用医薬品製造販売承認の審査は, 医薬品製造販売指針に従い申請者から提出された資料に基づいて行われる. 後発医薬品の場合, 生物学的同等性試験や安定性試験の結果等について厳密な基準があり, 基準を満たしたもののみが承認される. しかし,...
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Published in | 医療薬学 Vol. 34; no. 12; pp. 1077 - 1085 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2008
日本医療薬学会 |
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Summary: | 「緒言」 わが国の医療保険財政は高齢者の増加と若年者の減少に伴い, 医療費収支バランスが崩れ危機的状況にある. 国はこの現状と将来の医療保険財政を鑑みて, 医療費抑制策の1つとして薬剤費の節減を目的に, 欧米並みの後発医薬品使用比率30%を2012年度までに達成する政策を進めている**. このような状況を受け, 医療現場でも後発医薬品への関心が高まっている. 医療用医薬品製造販売承認の審査は, 医薬品製造販売指針に従い申請者から提出された資料に基づいて行われる. 後発医薬品の場合, 生物学的同等性試験や安定性試験の結果等について厳密な基準があり, 基準を満たしたもののみが承認される. しかし, 後発医薬品の一部製品では臨床上の有効性や安全性の面で先発医薬品との同等性が疑われるとの報告があり, 後発医薬品の情報量の不足を指摘する動きもある. このような状況から国の促進策の一方で, 後発医薬品の導入に慎重な姿勢をみせている医療機関も多い. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.34.1077 |