初診時に頚部神経根症と診断されたPancoast腫瘍の3例

症例1は54歳男性,3カ月前から右肩甲骨部,上肢尺側から環指,小指の痺れが出現.症例2は56歳男性.半年前から右頚部と肩甲部,胸部および上腕痛が出現.症例3は70歳男性,3カ月前から右肩甲部痛出現.投薬にて改善しないため当院へ紹介となった.全例に喫煙歴や体重減少があった.Jackson及びSpurling testは陰性であった.3例とも頸椎単純レントゲンで肺尖部陰影を認めていた.呼吸器内科へ紹介しPancoast腫瘍と診断された.疼痛誘発テストなどの身体所見に乏しい頚部や肩甲部および上肢尺側の症状を呈する症例や喫煙歴を有する症例では追加の画像検査で肺尖部の評価を行うことが重要と考えた....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 71; no. 3; pp. 599 - 602
Main Authors 笹栗, 慎太郎, 堀田, 忠裕, 高岸, 憲二, 宮岡, 健, 田所, 耕平, 緒方, 亜紀, 鮎川, 周平, 藤原, 将巳
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2022
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.71.599

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Summary:症例1は54歳男性,3カ月前から右肩甲骨部,上肢尺側から環指,小指の痺れが出現.症例2は56歳男性.半年前から右頚部と肩甲部,胸部および上腕痛が出現.症例3は70歳男性,3カ月前から右肩甲部痛出現.投薬にて改善しないため当院へ紹介となった.全例に喫煙歴や体重減少があった.Jackson及びSpurling testは陰性であった.3例とも頸椎単純レントゲンで肺尖部陰影を認めていた.呼吸器内科へ紹介しPancoast腫瘍と診断された.疼痛誘発テストなどの身体所見に乏しい頚部や肩甲部および上肢尺側の症状を呈する症例や喫煙歴を有する症例では追加の画像検査で肺尖部の評価を行うことが重要と考えた.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.71.599