粉砕した尺骨遠位端骨折に対しDarrach法を選択した2例

Darrach法は主に関節リウマチ(RA)の遠位橈尺関節障害に対して用いられる手術法である.粉砕が強い尺骨遠位端骨折2例に対してDarrach法を選択し,良好な成績を得たので報告する.症例1:50歳男性.はしごから転落し受傷.右橈尺骨遠位端骨折に対し橈骨プレート固定およびDarrach法施行した.術後1年合併症なく経過している.症例2:75歳女性.調理中にガスボンベが爆発し受傷.左橈骨骨幹部骨折および尺骨遠位端骨折に対し橈骨プレート固定,Darrach法施行.術後4か月で回内外制限なく経過している.Darrah法を選択した2例において,回内外制限なく経過した.Darrach法はRAのサルベージ...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 67; no. 3; pp. 610 - 612
Main Authors 辻本, 律, 佐藤, 十紀子, 田口, 憲士, 宮本, 俊之, 尾﨑, 誠, 福島, 達也, 土居, 満
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2018
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.67.610

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Summary:Darrach法は主に関節リウマチ(RA)の遠位橈尺関節障害に対して用いられる手術法である.粉砕が強い尺骨遠位端骨折2例に対してDarrach法を選択し,良好な成績を得たので報告する.症例1:50歳男性.はしごから転落し受傷.右橈尺骨遠位端骨折に対し橈骨プレート固定およびDarrach法施行した.術後1年合併症なく経過している.症例2:75歳女性.調理中にガスボンベが爆発し受傷.左橈骨骨幹部骨折および尺骨遠位端骨折に対し橈骨プレート固定,Darrach法施行.術後4か月で回内外制限なく経過している.Darrah法を選択した2例において,回内外制限なく経過した.Darrach法はRAのサルベージ手術としてのみならず,尺骨遠位端骨折において粉砕し整復困難な場合にも有用な治療法となり得る.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.67.610