人工膝関節置換術後に高度の外反不安定性に起因するlooseningのため再置換術を行った2症例

【抄録】高度の外反不安定性に起因すると考えられるlooseningのために人工膝関節再置換術を行った2例を報告した.症例は2例とも女性で初回手術時年齢は65歳および71歳で,いずれも他医での手術例でPS typeが使用されていた.再手術時はいずれも初回手術後3年であった.臨床的にはいずれも歩行時痛,関節水腫を認め,高度の外反不安定性を認めた.Xp,CTにてlooseningを認めた.術中所見ではMCLの大腿骨付着部での骨片を伴った剥離および実質部での断裂を認めた.いずれもインプラントと骨セメント間のdebondingが認められた.再手術はsemiconstrained typeを用いて行った....

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 72; no. 3; pp. 462 - 465
Main Authors 壷井, 広大, 佐藤, 翔太, 生田, 拓也, 長田, 宗大, 小笠原, 正宣
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 25.09.2023
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ISSN0037-1033
1349-4333
DOI10.5035/nishiseisai.72.462

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Summary:【抄録】高度の外反不安定性に起因すると考えられるlooseningのために人工膝関節再置換術を行った2例を報告した.症例は2例とも女性で初回手術時年齢は65歳および71歳で,いずれも他医での手術例でPS typeが使用されていた.再手術時はいずれも初回手術後3年であった.臨床的にはいずれも歩行時痛,関節水腫を認め,高度の外反不安定性を認めた.Xp,CTにてlooseningを認めた.術中所見ではMCLの大腿骨付着部での骨片を伴った剥離および実質部での断裂を認めた.いずれもインプラントと骨セメント間のdebondingが認められた.再手術はsemiconstrained typeを用いて行った.関節不安定性のために再置換術を要した症例は散見される.しかしながら高度の関節不安定性に起因すると考えられる術後比較的早期のloosenigのために再置換術を要した症例は稀である.良好な結果を得ているが,今後も注意深い経過観察が必要であると考えられる.
ISSN:0037-1033
1349-4333
DOI:10.5035/nishiseisai.72.462