超選択的カテーテル撮影で診断がついた前下小脳動脈遠位部の破裂微小AVMの1例

要旨:急性期に診断がつかなかった破裂 micro arteriovenous malformation(AVM)の1例を報告する.症例は19歳女性,小脳出血を認め,造影検査を施行するも出血源は認めなかった.時期をおいた血管造影検査で瘤状構造物を認め,術中のマイクロカテーテル造影で静脈の早期描出を認めたため,静脈瘤を伴う破裂 micro AVM と診断した.同病変に対して栄養動脈塞栓を行い,血管奇形の描出はなくなった.破裂 micro AVM では時期をおいた検査が必要であり,病態把握にはマイクロカテーテル造影が肝要である.また,治療はn-butyl-2-cyanoacrylate(NBCA)を...

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Published in脳卒中 Vol. 42; no. 4; pp. 248 - 252
Main Authors 名取, 良弘, 有村, 公一, 野口, 直樹, 山田, 哲久, 三木, 健嗣, 森, 恩, 甲斐, 康稔
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2020
日本脳卒中学会
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.10708

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Summary:要旨:急性期に診断がつかなかった破裂 micro arteriovenous malformation(AVM)の1例を報告する.症例は19歳女性,小脳出血を認め,造影検査を施行するも出血源は認めなかった.時期をおいた血管造影検査で瘤状構造物を認め,術中のマイクロカテーテル造影で静脈の早期描出を認めたため,静脈瘤を伴う破裂 micro AVM と診断した.同病変に対して栄養動脈塞栓を行い,血管奇形の描出はなくなった.破裂 micro AVM では時期をおいた検査が必要であり,病態把握にはマイクロカテーテル造影が肝要である.また,治療はn-butyl-2-cyanoacrylate(NBCA)を用いた栄養動脈塞栓術が有用である.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10708