喉頭蓋に発生した神経内分泌癌の2症例
「はじめに」頭頸部領域に発生する神経内分泌癌は比較的まれといわれており, 喉頭原発のものはさらに報告が少ない. 我々はともに喉頭蓋に発生した喉頭原発の神経内分泌癌の2症例を経験したので報告する. 「症例」【症例1】55歳男性 【主訴】咽喉頭異物感 【既往歴】特記すべきことなし 【家族歴】特記すべきことなし 【現病歴】咽喉頭の異物感を主訴に近医受診. 喉頭の腫瘍性疾患を疑われ平成12年10月19日当科紹介. 【初診時喉頭所見】喉頭蓋の正中を超える最大径2.5cmの表面不整な広基性の腫瘍を認めた(図1). 頸部リンパ節腫脹認めず. 全身麻酔下に生検を施行し, 病理学的検査にて精査を進めた. 【病理...
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Published in | 喉頭 Vol. 18; no. 1; pp. 32 - 38 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本喉頭科学会
2006
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ISSN | 0915-6127 2185-4696 |
DOI | 10.5426/larynx1989.18.1_32 |
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Summary: | 「はじめに」頭頸部領域に発生する神経内分泌癌は比較的まれといわれており, 喉頭原発のものはさらに報告が少ない. 我々はともに喉頭蓋に発生した喉頭原発の神経内分泌癌の2症例を経験したので報告する. 「症例」【症例1】55歳男性 【主訴】咽喉頭異物感 【既往歴】特記すべきことなし 【家族歴】特記すべきことなし 【現病歴】咽喉頭の異物感を主訴に近医受診. 喉頭の腫瘍性疾患を疑われ平成12年10月19日当科紹介. 【初診時喉頭所見】喉頭蓋の正中を超える最大径2.5cmの表面不整な広基性の腫瘍を認めた(図1). 頸部リンパ節腫脹認めず. 全身麻酔下に生検を施行し, 病理学的検査にて精査を進めた. 【病理組織検査所見】弱拡大像にて上皮下に存在する一部に中心壊死像を伴う腺腔様構造を持つ充実性の腫瘍を認めた. 強拡大像では類円形の核と核小体を持つ腫瘍細胞を認め, 核分裂像も比較的目立っていた. |
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ISSN: | 0915-6127 2185-4696 |
DOI: | 10.5426/larynx1989.18.1_32 |