人工内耳装用児の通常学校進路状況とそれに影響する因子について
要旨: 1998年の人工内耳小児1例目より2016年9月まで, 当施設に術後 (リ) ハビリテーションのため通院している手術時年齢18歳未満の在籍学校, 療育機関を調べた。就学児以上の小児は202名で, 通常学校進学者は144名であり, インテグレーション率は71.3%であった。インテグレーション率は近年ほど高く, 最近約6年間のインテグレーション率は80~90%であった。社会医学的な進歩やデバイスの進化も背景に考えられた。インテグレーションを高率にする因子としては, 新生児聴覚スクリーニングを受けた, 難聴遺伝子変異, ウイルス疾患, 両側人工内耳, 術前までの療育が聴覚活用教育, リハビリ...
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Published in | AUDIOLOGY JAPAN Vol. 61; no. 4; pp. 277 - 286 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本聴覚医学会
30.08.2018
日本聴覚医学会 |
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Summary: | 要旨: 1998年の人工内耳小児1例目より2016年9月まで, 当施設に術後 (リ) ハビリテーションのため通院している手術時年齢18歳未満の在籍学校, 療育機関を調べた。就学児以上の小児は202名で, 通常学校進学者は144名であり, インテグレーション率は71.3%であった。インテグレーション率は近年ほど高く, 最近約6年間のインテグレーション率は80~90%であった。社会医学的な進歩やデバイスの進化も背景に考えられた。インテグレーションを高率にする因子としては, 新生児聴覚スクリーニングを受けた, 難聴遺伝子変異, ウイルス疾患, 両側人工内耳, 術前までの療育が聴覚活用教育, リハビリ機関に言語聴覚士が常勤, 1~2歳代での手術, などにおいてインテグレーション率が良かった。これまで通常学校やろう学校に150校以上訪問して来たが, その経験から人工内耳装用児における学校教育上重要な点について考察を加えた。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.61.277 |