遠隔診療におけるNIH Stroke Scale 評価のための教育訓練ビデオの効果
要旨:tPA 静注療法を遠隔診療で行う上で,支援側の専門医(Hub 担当医)が遠隔地患者のNIH Stroke Scale(NIHSS)を正確に評価できる必要があり,被支援側医療者の補助(Spoke 補助者)が不可欠である.Spoke 補助者へのビデオ教材を作製し,その教育効果を検討した.Spoke に模擬患者を置き,Spoke 補助のもと,Hub 担当医がテレビ会議システムを介してNIHSS 評価を2 回行った.初回評価後に,Spoke 補助者へビデオ教材教育を行うビデオ教材(+)群と,行わないビデオ教材(−)群に分け,2 回のNIHSS 評価時間を比較した.(+)群8 名,(−)群7 名で...
Saved in:
Published in | 脳卒中 Vol. 41; no. 5; pp. 362 - 367 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2019
日本脳卒中学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.10697 |
Cover
Loading…
Summary: | 要旨:tPA 静注療法を遠隔診療で行う上で,支援側の専門医(Hub 担当医)が遠隔地患者のNIH Stroke Scale(NIHSS)を正確に評価できる必要があり,被支援側医療者の補助(Spoke 補助者)が不可欠である.Spoke 補助者へのビデオ教材を作製し,その教育効果を検討した.Spoke に模擬患者を置き,Spoke 補助のもと,Hub 担当医がテレビ会議システムを介してNIHSS 評価を2 回行った.初回評価後に,Spoke 補助者へビデオ教材教育を行うビデオ教材(+)群と,行わないビデオ教材(−)群に分け,2 回のNIHSS 評価時間を比較した.(+)群8 名,(−)群7 名で,NIHSS 評価総時間は(+)群で88.5 秒短縮し,NIHSS 評価時間に及ぼすビデオ教材教育の交互作用も有意であった(p=0.042,ANOVA).Spoke 補助者へのビデオ教材教育は,NIHSS 評価時間を短縮する効果がある. |
---|---|
ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10697 |