治療中に別のshunted pouchを同定した横静脈洞S状静脈洞接合部硬膜動静脈瘻の1例
要旨:【目的】治療中に別のshunted pouchの存在が明らかになり,その同定に各流入動脈からの選択的血管撮影が有用であった1例を報告する.【症例】72歳男性.脳梗塞後の経過観察目的の頭部MRA で硬膜動静脈瘻を認め経静脈的塞栓術を行った.術前血管撮影では左横・S状静脈洞接合部付近に複数のshunted pouchを認めていた.左後頭動脈と左椎骨動脈に撮影用カテーテルを留置し,術前に同定したshunted pouchおよび静脈洞を塞栓したところ,新たに別のshunted pouchを同定した.これを塞栓することでシャントは消失した.【結論】異なる流入血管の選択的撮影を正確に比較することは,...
Saved in:
Published in | 脳卒中 Vol. 43; no. 1; pp. 63 - 67 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2021
日本脳卒中学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0912-0726 1883-1923 |
DOI | 10.3995/jstroke.10783 |
Cover
Summary: | 要旨:【目的】治療中に別のshunted pouchの存在が明らかになり,その同定に各流入動脈からの選択的血管撮影が有用であった1例を報告する.【症例】72歳男性.脳梗塞後の経過観察目的の頭部MRA で硬膜動静脈瘻を認め経静脈的塞栓術を行った.術前血管撮影では左横・S状静脈洞接合部付近に複数のshunted pouchを認めていた.左後頭動脈と左椎骨動脈に撮影用カテーテルを留置し,術前に同定したshunted pouchおよび静脈洞を塞栓したところ,新たに別のshunted pouchを同定した.これを塞栓することでシャントは消失した.【結論】異なる流入血管の選択的撮影を正確に比較することは,複数の異なるshunted pouchの同定に有用である. |
---|---|
ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.10783 |