再生医療と不整脈, 電気生理再生心筋を用いた徐脈性不整脈治療への新しいアプローチ

細胞工学の飛躍的な進歩により, 種々の幹細胞から「再生心筋」を得ることができるようになった.幹細胞由来心筋細胞のなかには, 持続的自動能を示し, 生体由来の心筋細胞と同期して興奮を示すものがあることが知られている.再生心筋のこのような特性を利用し, 失われたペースメー力機能や興奮伝導機能を補う目的で, 再生心筋細胞移植による不整脈治療へのアプローチ~「バイオペースメーカ」~が最近注目を集めるようになった.まだ, 基礎研究の段階であり, 実際に臨床の場で用いられるには解決すべき多くの問題が残されているが, 今後実用化に向けた動きが加速する可能性は十分にあると考えられる....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in心電図 Vol. 27; no. 2; pp. 140 - 144
Main Author 李, 鍾国
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本不整脈心電学会 2007
日本心電学会
Subjects
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:細胞工学の飛躍的な進歩により, 種々の幹細胞から「再生心筋」を得ることができるようになった.幹細胞由来心筋細胞のなかには, 持続的自動能を示し, 生体由来の心筋細胞と同期して興奮を示すものがあることが知られている.再生心筋のこのような特性を利用し, 失われたペースメー力機能や興奮伝導機能を補う目的で, 再生心筋細胞移植による不整脈治療へのアプローチ~「バイオペースメーカ」~が最近注目を集めるようになった.まだ, 基礎研究の段階であり, 実際に臨床の場で用いられるには解決すべき多くの問題が残されているが, 今後実用化に向けた動きが加速する可能性は十分にあると考えられる.
ISSN:0285-1660
1884-2437
DOI:10.5105/jse.27.140