臨床実習における初期評価に対するチェックの方法

理学療法における初期評価は, それによってもたらされた情報とその分析, 統合, 解釈がその後の治療方針に直接結びつくことから非常に重要な過程である. また, 臨床実習においては実習生にとっての実習開始時のもっとも大きな関門である. 現在実習生が行う初期評価の行ない方及び結果に対する臨床実習指導者の確認作業(以下チェック)の方法については, 日本理学療法士協会発行の臨床実習教育の手引き, 第3版1)にそのガイドラインが載っている(資料). それによると, 初期評価の過程として(1)一般的情報収集(2)観察, 検査測定の実施(3)記録(4)分析, 統合, 解釈となっており, それぞれの目標が定めら...

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Published inSaitama rigakuryoho Vol. 3; no. 1; pp. 48 - 52
Main Authors 猪股, 高志, 浅野, 信一, 平山, 厚子, 高井, 浩三, 大久保, 恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 埼玉県理学療法士会 1995
埼玉県理学療法士会
Saitama Physical Therapy Association
Subjects
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ISSN0919-9241
1348-0294
DOI10.11350/jspta.3.48

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Summary:理学療法における初期評価は, それによってもたらされた情報とその分析, 統合, 解釈がその後の治療方針に直接結びつくことから非常に重要な過程である. また, 臨床実習においては実習生にとっての実習開始時のもっとも大きな関門である. 現在実習生が行う初期評価の行ない方及び結果に対する臨床実習指導者の確認作業(以下チェック)の方法については, 日本理学療法士協会発行の臨床実習教育の手引き, 第3版1)にそのガイドラインが載っている(資料). それによると, 初期評価の過程として(1)一般的情報収集(2)観察, 検査測定の実施(3)記録(4)分析, 統合, 解釈となっており, それぞれの目標が定められている. おおむねそれらに則して初期評価のチェックを行えば, 実習生にとって有効な実習となるものと思われるが, 別の角度からもう少し具体的に, 臨床実習における初期評価のチェックは, いつ, どこで, 誰が, どのように行うのが望ましいかということを考察する上で, 現在の臨床実習における初期評価の実態を知るために臨床実習指導者(以下SV)に対していくつかのアンケートを行った. その結果をもとにごく初歩的な内容ではあるが, 現状をふまえて, あえて望ましいと思われる初期評価時のチェックおよび指導の方法について私見を交えて以下に述べる.
ISSN:0919-9241
1348-0294
DOI:10.11350/jspta.3.48