小学生の跳び箱運動におけるかかえ込み跳びを構成する動作の困難度の検討

「1. 緒言」 小学校の新学習指導要領解説体育編(文部科学省, 2017)において器械運動は, 「様々な動きに取り組んだり, 自己の能力に適した技や発展技に挑戦したりして技を身に付けたときに楽しさや喜びを味わうことのできる運動」であるとされ, その内容は, マット運動, 鉄棒運動, 跳び箱運動で構成されている. そのうち跳び箱運動には, 踏み切りで生み出した前方への回転を着手により後方への回転に切り返す「切り返し系の技(開脚跳び, かかえ込み跳び等)」と着手により回転の方向を変えず前方への回転を続ける「回転系の技(台上前転等)」の2つの技グループがある. 切り返し系の技では, 今回の改訂では,...

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Bibliographic Details
Published in行動計量学 Vol. 47; no. 2; pp. 173 - 185
Main Authors 國土, 将平, 佐野, 孝
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本行動計量学会 2020
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ISSN0385-5481
1880-4705
DOI10.2333/jbhmk.47.173

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Summary:「1. 緒言」 小学校の新学習指導要領解説体育編(文部科学省, 2017)において器械運動は, 「様々な動きに取り組んだり, 自己の能力に適した技や発展技に挑戦したりして技を身に付けたときに楽しさや喜びを味わうことのできる運動」であるとされ, その内容は, マット運動, 鉄棒運動, 跳び箱運動で構成されている. そのうち跳び箱運動には, 踏み切りで生み出した前方への回転を着手により後方への回転に切り返す「切り返し系の技(開脚跳び, かかえ込み跳び等)」と着手により回転の方向を変えず前方への回転を続ける「回転系の技(台上前転等)」の2つの技グループがある. 切り返し系の技では, 今回の改訂では, 以前の指導要領(文部科学省, 2008)で目標技となっていた「安定した開脚跳び」や「大きな開脚跳び」などの記述がなくなり, 第3, 4学年では基本的な技の「開脚跳び」と発展技の「かかえ込み跳び」が, 第5, 6学年では「かかえ込み跳び」とその発展技としての「屈身跳び」がそれぞれ例示されており, それぞれの技を安定して行うことを目指しながらも, 基本技で身につけた技能をもとに発展技に取り組むという指導の構成となっている.
ISSN:0385-5481
1880-4705
DOI:10.2333/jbhmk.47.173