がんサバイバーの社会役割と治療の調和に向けた看護アルゴリズム支援の評価
目的:本研究の目的は,研究者らが開発した「がんサバイバーの社会役割と治療の調和を促進する看護アルゴリズム」使用による外来看護への効果を明らかにすることである.方 法:A県内のがん診療に携わる外来看護師に,アルゴリズムを使用した看護支援を実施してもらった.その後,所属毎にグループインタビューを実施し,質的帰納的に分析した.結 果:対象者は28名で看護師経験が10年以上ある者が7割を占めた.外来看護への効果は49コードから10サブカテゴリーに集約され,「社会で生活するサバイバーを統合的にみることが可能になる」,「多職種をつなぎ支援の方向性を共有化できる」「外来看護師としての自己効力感が高まる」のカ...
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Published in | THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL Vol. 69; no. 2; pp. 111 - 119 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
北関東医学会
01.05.2019
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Subjects | |
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Summary: | 目的:本研究の目的は,研究者らが開発した「がんサバイバーの社会役割と治療の調和を促進する看護アルゴリズム」使用による外来看護への効果を明らかにすることである.方 法:A県内のがん診療に携わる外来看護師に,アルゴリズムを使用した看護支援を実施してもらった.その後,所属毎にグループインタビューを実施し,質的帰納的に分析した.結 果:対象者は28名で看護師経験が10年以上ある者が7割を占めた.外来看護への効果は49コードから10サブカテゴリーに集約され,「社会で生活するサバイバーを統合的にみることが可能になる」,「多職種をつなぎ支援の方向性を共有化できる」「外来看護師としての自己効力感が高まる」のカテゴリーが形成された.考 察:外来看護師がアルゴリズムを使用したことでサバイバーの社会的背景を明確化でき,個別的な支援を可能にした.それによりサバイバーとの信頼関係強化の一助となり,看護師の自己効力感を高めることにもつながった. |
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ISSN: | 1343-2826 1881-1191 |
DOI: | 10.2974/kmj.69.111 |