補聴器適合検査の指針 (2010) による補聴器適合評価の検討

耳鼻咽喉科補聴器外来で「補聴器適合検査の指針 (2010)」に準じて新規補聴器試聴後3週間で補聴器適合検査を実施した25例に対して検討した。補聴器の両耳装用を行ったのが15例, 片側装用が10例であった。初めての補聴器装用者が19例, 他の6例は補聴器装用歴があった。「補聴器適合検査の指針 (2010)」の8項目中必須検査である(1)語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定, (2)環境騒音の許容を指標とした適合評価を含めて5つを実施した。適合判定が得られたのは語音明瞭度検査で80.0%, 環境騒音検査で60.0%, 補聴器閾値検査で40.0%, 雑音負荷語音明瞭度検査で80.9%, 質問紙で44...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inAUDIOLOGY JAPAN Vol. 56; no. 1; pp. 82 - 90
Main Authors 工, 穣, 佐藤, 梨里子, 岩崎, 聡, 鈴木, 伸嘉, 田澤, 真奈美, 茂木, 英明, 宇佐美, 真一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本聴覚医学会 2013
日本聴覚医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0303-8106
1883-7301
DOI10.4295/audiology.56.82

Cover

Loading…
More Information
Summary:耳鼻咽喉科補聴器外来で「補聴器適合検査の指針 (2010)」に準じて新規補聴器試聴後3週間で補聴器適合検査を実施した25例に対して検討した。補聴器の両耳装用を行ったのが15例, 片側装用が10例であった。初めての補聴器装用者が19例, 他の6例は補聴器装用歴があった。「補聴器適合検査の指針 (2010)」の8項目中必須検査である(1)語音明瞭度曲線または語音明瞭度の測定, (2)環境騒音の許容を指標とした適合評価を含めて5つを実施した。適合判定が得られたのは語音明瞭度検査で80.0%, 環境騒音検査で60.0%, 補聴器閾値検査で40.0%, 雑音負荷語音明瞭度検査で80.9%, 質問紙で44.0%であった。4つの検査で適合判定がみられた例が44.1%と最も多くみられ, 必須検査(1), (2)ともに適合であったのは60.0%, (1)のみが27.5%, (2)のみが7.5%であった。当科における評価では語音明瞭度検査に比較して, 環境騒音の許容を指標とした検査と質問紙による主観的な検査と閾値検査で適合判定率が低い結果が認められた。
ISSN:0303-8106
1883-7301
DOI:10.4295/audiology.56.82