バンコマイシン PK/PD パラメーター変動と有害反応
「緒言」抗菌薬療法においては, 抗菌効果を増強し, 副作用を回避し, 耐性化を防ぐことを目的に, PK/PDをもとにしたTDM業務が利用されている. グリコペプチド系抗生物質のバンコマイシン塩酸塩(VCM)においては, 医薬品添付文書には「トラフ値は10μg/mLを超えないことが望ましい」と記載されているが, トラフ値の目安について, 感染性心内膜炎で10~15μg/mL1), 肺炎で15~20μg/mL2)等の報告がなされている. また, VCMのPK/PDパラメーターとしては, AUC/MICが推奨されており3), AUC/MIC400以上で有効性が得られるとの報告4)がある. また, C...
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Published in | 医療薬学 Vol. 36; no. 6; pp. 419 - 424 |
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Main Authors | , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人日本医療薬学会
2010
日本医療薬学会 |
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Summary: | 「緒言」抗菌薬療法においては, 抗菌効果を増強し, 副作用を回避し, 耐性化を防ぐことを目的に, PK/PDをもとにしたTDM業務が利用されている. グリコペプチド系抗生物質のバンコマイシン塩酸塩(VCM)においては, 医薬品添付文書には「トラフ値は10μg/mLを超えないことが望ましい」と記載されているが, トラフ値の目安について, 感染性心内膜炎で10~15μg/mL1), 肺炎で15~20μg/mL2)等の報告がなされている. また, VCMのPK/PDパラメーターとしては, AUC/MICが推奨されており3), AUC/MIC400以上で有効性が得られるとの報告4)がある. また, CLSI(Clinical and Laboratory Standards Institute)ではMRSAのVCM MIC2μg/mL以下を感受性としているが, MICが1~2μg/mL5), 2μg/mL6)の菌では治療成功率が低いことが報告されている. |
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ISSN: | 1346-342X 1882-1499 |
DOI: | 10.5649/jjphcs.36.419 |