改正薬事法施行以前における一般用医薬品と セルフメディケーションに関する一般消費者の意識調査

『緒言』 わが国は, 平成17年に高齢者の総人口に対する割合が20%を超え1), 本格的な高齢化社会を迎えている. それに伴い, 平成18年の国民医療費は33兆円を超え2), 年々1兆円増加する傾向にある. また, 医師不足による諸問題や患者の自己都合による夜間受診(いわゆるコンビニ受診), タクシー代わりの救急車出動要請など医療に関する問題と国民の医療に対する意識の問題が指摘されている. それらに対し, さまざまな対策が考えられているが, 抜本的な解決には至っていない. その中で, 「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な身体の不調は自分で手当てすること」というセルフメディケーションの考え方3...

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Published in医療薬学 Vol. 36; no. 4; pp. 240 - 251
Main Authors 成井, 浩二, 末次, 大作, 渡辺, 謹三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2010
日本医療薬学会
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Summary:『緒言』 わが国は, 平成17年に高齢者の総人口に対する割合が20%を超え1), 本格的な高齢化社会を迎えている. それに伴い, 平成18年の国民医療費は33兆円を超え2), 年々1兆円増加する傾向にある. また, 医師不足による諸問題や患者の自己都合による夜間受診(いわゆるコンビニ受診), タクシー代わりの救急車出動要請など医療に関する問題と国民の医療に対する意識の問題が指摘されている. それらに対し, さまざまな対策が考えられているが, 抜本的な解決には至っていない. その中で, 「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な身体の不調は自分で手当てすること」というセルフメディケーションの考え方3)が注目されている. セルフメディケーションに対して, 「一般の人が, 薬剤師等から提供された適切な情報に基づき, 自らの判断で購入し, 自らの責任で使用する医薬品」である一般用医薬品4)が用いられることが多い. また, 平成21年6月1日からは改正薬事法により, 一般用医薬品の販売制度が大きく変更された5).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.36.240