弥彦村の3歳児視覚健診プログラムの改定前後の実態調査

【目的】新潟県弥彦村の3歳児視覚健診のプログラム改定前後の受健結果を実態調査する。 【対象及び方法】2019年度と2020年度に3歳児視覚健診を受健予定であった96名(男児47名、女児49名)を対象とした。2019年度の3歳児視覚健診と2020年度の3歳児視覚健診のプログラムの改定後の受健結果について調査した。改定内容は、家庭での視力健診の説明書の文面を検査の動画QRコードを入れるなどしてわかりやすく変更し、視力健診の際に片眼を遮閉するフェースマスクとランドルト環のハンドルを同封した。全受健児に健診会場で視力健診とSpotTM Vision Screenerによる屈折検査を視能訓練士が実施した...

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Published in日本視能訓練士協会誌 Vol. 52; pp. 85 - 91
Main Authors 旭, 香代子, 石井, 雅子, 多々良, 俊哉, 野神, 麗子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本視能訓練士協会 2022
日本視能訓練士協会
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Summary:【目的】新潟県弥彦村の3歳児視覚健診のプログラム改定前後の受健結果を実態調査する。 【対象及び方法】2019年度と2020年度に3歳児視覚健診を受健予定であった96名(男児47名、女児49名)を対象とした。2019年度の3歳児視覚健診と2020年度の3歳児視覚健診のプログラムの改定後の受健結果について調査した。改定内容は、家庭での視力健診の説明書の文面を検査の動画QRコードを入れるなどしてわかりやすく変更し、視力健診の際に片眼を遮閉するフェースマスクとランドルト環のハンドルを同封した。全受健児に健診会場で視力健診とSpotTM Vision Screenerによる屈折検査を視能訓練士が実施した。 【結果】各年度ともに家庭の視力健診を方法通りにできなかったのは、2019年度22名(44.9%)、2020年度19名(40.5%)であった。2020年度の家庭と健診会場での視力健診の結果が一致しない受健児がみられた。2019年度に精密検査となったのは1名(2.0%)、2020年度に精密検査となったのは7名(14.9%)で2名が医療機関で弱視と診断された。弱視の診断を受けた2名は、健診会場での視力健診と屈折検査により精密検査となっていた。 【考按】3歳児視覚健診のプログラムの改定により、従来の健診では発見が困難な弱視を検出することができた。
ISSN:0387-5172
1883-9215
DOI:10.4263/jorthoptic.52F111