吸引カテーテルを用いた上でfirst pass手技を症例ごとに選択する脳血栓回収療法の単施設での成績
【目的】吸引カテーテル(AC)を用いた脳血栓回収療法(AC-MT)の成績と,first pass(FP)手技による違いを明らかにする.【方法】2019年4月から2020年9月までの当施設でのAC-MT連続例を対象とした.対象全体の成績を検討し,FP手技で二群に分け(AC単独手技:SAT群,ステントリトリーバー併用手技:CBT群),成績を比較した.【結果】対象は78例あり,FP後の有効再開通(mTICI 2b–3)は29例(37%),終了時点の有効再開通は73例(94%),転帰良好例(3カ月後mRS 0–2)は34例(44%)であった.35例のSAT群では43例のCBT群と比較し,有効再開通例数...
Saved in:
Published in | 脳卒中 Vol. 45; no. 3; pp. 236 - 243 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中学会
2023
日本脳卒中学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 【目的】吸引カテーテル(AC)を用いた脳血栓回収療法(AC-MT)の成績と,first pass(FP)手技による違いを明らかにする.【方法】2019年4月から2020年9月までの当施設でのAC-MT連続例を対象とした.対象全体の成績を検討し,FP手技で二群に分け(AC単独手技:SAT群,ステントリトリーバー併用手技:CBT群),成績を比較した.【結果】対象は78例あり,FP後の有効再開通(mTICI 2b–3)は29例(37%),終了時点の有効再開通は73例(94%),転帰良好例(3カ月後mRS 0–2)は34例(44%)であった.35例のSAT群では43例のCBT群と比較し,有効再開通例数に差はなく(94%,93%),再開通時間が短い傾向にあり(33分, 57分),転帰良好例が多かった(57%,33%).【結論】AC-MTにおいてSAT群ではCBT群と比較し,再開通時間が短く,転帰良好例が多かった. |
---|---|
ISSN: | 0912-0726 1883-1923 |
DOI: | 10.3995/jstroke.11091 |