急性硬膜下血腫で発症し良好な転帰を得た破裂遠位前大脳動脈瘤の2例

非外傷性急性硬膜下血腫は,様々な原因によって生じ得る.中でも破裂脳動脈瘤によるものは,治療方針に影響を及ぼすため,初期診断が重要である.発症時に意識障害を呈する場合や,くも膜下出血や脳内出血を伴わない場合などに,外傷性急性硬膜下血腫と認識し,初期対応する可能性がある.破裂動脈瘤の存在を見落とす危険性があり,再破裂により予後不良となり得る.今回我々は,2例の非外傷性急性硬膜下血腫で発症し,病歴や画像所見で初期診断に苦慮したものの,確定診断の後に血管内治療を行い,予後良好であった破裂遠位前大脳動脈瘤の2例を報告する....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中 Vol. 45; no. 1; pp. 37 - 43
Main Authors 渡邉, 竜馬, 廣畑, 優, 河野, 隆幸, 大倉, 章生, 中村, 普彦, 森岡, 基浩, 大久保, 卓
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2023
日本脳卒中学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.11047

Cover

Loading…
More Information
Summary:非外傷性急性硬膜下血腫は,様々な原因によって生じ得る.中でも破裂脳動脈瘤によるものは,治療方針に影響を及ぼすため,初期診断が重要である.発症時に意識障害を呈する場合や,くも膜下出血や脳内出血を伴わない場合などに,外傷性急性硬膜下血腫と認識し,初期対応する可能性がある.破裂動脈瘤の存在を見落とす危険性があり,再破裂により予後不良となり得る.今回我々は,2例の非外傷性急性硬膜下血腫で発症し,病歴や画像所見で初期診断に苦慮したものの,確定診断の後に血管内治療を行い,予後良好であった破裂遠位前大脳動脈瘤の2例を報告する.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.11047