文節パターンに基づいた文章の書き手の識別

「1. はじめに」テキストの計量分析は, 100年前から行われてきた. しかし, その時代には, 文字, 単語を1つひとつ, 目で確認しながらカウントする方法しかなかった. そのため, 主にカウントしやすい単語の長さ, 文の長さなどについて計量分析が行われた. 早期の研究として広く知られているのは, Mendenhall(1887)の研究である. Mendenhallは, 単語の長さの頻度における著者の特徴に関する論文を『サイエンス』誌に発表した(Mendenhall;1887). 単語の長さに続いて, 文の長さも文体の計量に用いられた(Yule, 1939). 1940年代の後半になると,...

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Published in行動計量学 Vol. 40; no. 1; pp. 17 - 28
Main Author 金, 明哲
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本行動計量学会 2013
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ISSN0385-5481
1880-4705
DOI10.2333/jbhmk.40.17

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Summary:「1. はじめに」テキストの計量分析は, 100年前から行われてきた. しかし, その時代には, 文字, 単語を1つひとつ, 目で確認しながらカウントする方法しかなかった. そのため, 主にカウントしやすい単語の長さ, 文の長さなどについて計量分析が行われた. 早期の研究として広く知られているのは, Mendenhall(1887)の研究である. Mendenhallは, 単語の長さの頻度における著者の特徴に関する論文を『サイエンス』誌に発表した(Mendenhall;1887). 単語の長さに続いて, 文の長さも文体の計量に用いられた(Yule, 1939). 1940年代の後半になると, 文章に用いられた単語や品詞プロフィルに基づいた文章の性格や書き手の識別に関する研究が行われた. コンピュータがテキストを自由に扱えるようになったことにより, 文章は計量し易くなり, 研究が急速に進んでいる.
ISSN:0385-5481
1880-4705
DOI:10.2333/jbhmk.40.17