5-フルオロウラシルの充填方法が携帯型ポンプ内薬液濃度の均一性に与える影響

「緒言」切除不能進行・再発大腸がんに対する標準化学療法として5-フルオロウラシル(以下, 5-FUと略す), レボホリナート(以下, l-LVと略す), オキサリプラチン(以下, l-OHPと略す)を併用するFOLFOX療法(以下, FOLFOXと略す)および5-FU, l-LV, イリノテカン(以下, CPT-11と略す)を併用するFOLFIRI療法(以下, FOLFIRIと略す)が標準治療として推奨され, 近年多くの施設で実施されている1). FOLFOXおよびFOLFIRIは用法用量の異なる数種類の方法があるが, わが国では外来においてmFOLFOX 6およびFOLFIRI 2が汎用され...

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Published in医療薬学 Vol. 35; no. 9; pp. 622 - 628
Main Authors 渡辺, 享平, 矢野, 良一, 五十嵐, 敏明, 塚本, 仁, 中村, 敏明, 政田, 幹夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2009
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」切除不能進行・再発大腸がんに対する標準化学療法として5-フルオロウラシル(以下, 5-FUと略す), レボホリナート(以下, l-LVと略す), オキサリプラチン(以下, l-OHPと略す)を併用するFOLFOX療法(以下, FOLFOXと略す)および5-FU, l-LV, イリノテカン(以下, CPT-11と略す)を併用するFOLFIRI療法(以下, FOLFIRIと略す)が標準治療として推奨され, 近年多くの施設で実施されている1). FOLFOXおよびFOLFIRIは用法用量の異なる数種類の方法があるが, わが国では外来においてmFOLFOX 6およびFOLFIRI 2が汎用されている. これらの治療法は5-FUを46時間持続投与するため, 中心静脈カテーテルと連結した皮下埋め込み式ポートを造設し携帯型持続注入ポンプ(以下, ポンプと略す)を用いることで外来通院治療が可能となり, 携帯型ポンプも広く普及してきた. 携帯型ポンプは, 流速を細かく調節することができない仕組みであるため, 5-FUをポンプに充填する際には通常, 生理食塩液(以下, 生食と略す)を加えてポンプ内の総液量をほぼ一定とし, この薬液をあらかじめ設定された速度にて持続注入する方法が用いられる.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.35.622