前交通動脈開窓内に発育した破裂動脈瘤手術法の検討

「はじめに」前大脳動脈に関連する. 血管破格は多く報告されており, 動脈瘤手術時に前交通動脈 (ACoA) の開窓形成に遭遇することはまれではない. しかしながら, その開窓内に破裂動脈瘤が発育し, 柄部処置に関して問題になったという報告は少ない. 最近, 我々はこのような動脈瘤が原因となったクモ膜下出血3例を経験し, 手術時の注意点を含め, 若干の知見を得たので報告する. 「症例」<症例1> 48歳, 女性. H&K Grade I, Fisher CT Group 2, day 1で手術を施行. 術前の血管撮影では, 後上方に突出する前交通動脈瘤を認めたが, 開窓形成は...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 24; no. 4; pp. 257 - 261
Main Authors 原田, 洋一, 鎌田, 健一, 日野, 健, 鄭, 莉姫, 岡部, 慎一, 藤井, 芳樹, 河野, 拓司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 30.07.1996
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.24.4_257

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Summary:「はじめに」前大脳動脈に関連する. 血管破格は多く報告されており, 動脈瘤手術時に前交通動脈 (ACoA) の開窓形成に遭遇することはまれではない. しかしながら, その開窓内に破裂動脈瘤が発育し, 柄部処置に関して問題になったという報告は少ない. 最近, 我々はこのような動脈瘤が原因となったクモ膜下出血3例を経験し, 手術時の注意点を含め, 若干の知見を得たので報告する. 「症例」<症例1> 48歳, 女性. H&K Grade I, Fisher CT Group 2, day 1で手術を施行. 術前の血管撮影では, 後上方に突出する前交通動脈瘤を認めたが, 開窓形成は確認できなかった. 右pterional approachにより手術を施行した. ACoAの部分には開窓形成を認め, distal ACoAは索状になっており, 動脈瘤の体部はそれにより, 前後に分かれ, 後方部分が大きく後方に突出していた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.24.4_257