電子カルテ導入後の調剤業務における薬学的介入の検討

「緒言」薬剤師法第24条において「薬剤師は, 処方せん中に疑わしい点があるときは, その処方せんを交付した医師, 歯科医師又は獣医師に問い合わせて, その疑わしい点を確かめた後でなければ, これによって調剤してはならない」とされている. この法律に従い, われわれ薬剤師は安全で質の高い薬物治療を提供するために, 調剤時の疑義照会を通して薬学的介入を継続して行ってきた. 近年, 電子カルテシステムの導入による業務の拡大や効率化, リスクマネジメントにおける有用性が報告されている1-6). 京都大学医学部附属病院(以下, 本院と略す)では平成17年10月より電子カルテシステム(CIS, IBM)を...

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Published in医療薬学 Vol. 35; no. 8; pp. 558 - 564
Main Authors 新迫, 恵子, 若杉, 博子, 安田, 幸代, 河崎, 育代, 足達, 尚美, 平塚, 理恵, 矢野, 育子, 乾, 賢一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2009
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」薬剤師法第24条において「薬剤師は, 処方せん中に疑わしい点があるときは, その処方せんを交付した医師, 歯科医師又は獣医師に問い合わせて, その疑わしい点を確かめた後でなければ, これによって調剤してはならない」とされている. この法律に従い, われわれ薬剤師は安全で質の高い薬物治療を提供するために, 調剤時の疑義照会を通して薬学的介入を継続して行ってきた. 近年, 電子カルテシステムの導入による業務の拡大や効率化, リスクマネジメントにおける有用性が報告されている1-6). 京都大学医学部附属病院(以下, 本院と略す)では平成17年10月より電子カルテシステム(CIS, IBM)を導入することにより, かつては病棟でしか利用できなかった患者カルテを薬剤部内の調剤室においても利用することができるようになった. 調剤業務における電子カルテシステムの利用についてはすでに報告しているが1), 電子カルテを利用した薬学的介入の状況について今回詳細に調査を行った.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.35.558