脳動脈瘤の超急性期 (Day 0) 塞栓術とtPA髄腔内投与による血腫除去

「はじめに」動脈瘤が破裂した場合の予後を左右する重要な因子としては, 破裂時のinitial brain damage, 再破裂, クモ膜下出血による症候性脳血管攣縮があげられる. 今回我々は, これらの因子に対する新しい治療として, 再破裂予防としては脳血管撮影にて破裂脳動脈瘤が確認されると, 直ちにcellulose acetate polymer (CAP) による破裂脳動脈瘤の塞栓術を行い, 続いて持続lumbar drainageを施行してこれよりtissue plasminogen activator (tPA) を髄腔内投与することにより血腫を除去し, vasospasmの発生を...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 23; no. 4; pp. 265 - 269
Main Authors 大本, 堯史, 鎌田, 一郎, 徳永, 浩司, 松本, 祐蔵, 衣笠, 和孜, 中嶋, 裕之, 萬代, 真哉, 杉生, 憲志, 半田, 明, 広常, 信之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.07.1995
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.23.4_265

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Summary:「はじめに」動脈瘤が破裂した場合の予後を左右する重要な因子としては, 破裂時のinitial brain damage, 再破裂, クモ膜下出血による症候性脳血管攣縮があげられる. 今回我々は, これらの因子に対する新しい治療として, 再破裂予防としては脳血管撮影にて破裂脳動脈瘤が確認されると, 直ちにcellulose acetate polymer (CAP) による破裂脳動脈瘤の塞栓術を行い, 続いて持続lumbar drainageを施行してこれよりtissue plasminogen activator (tPA) を髄腔内投与することにより血腫を除去し, vasospasmの発生を予防すると同時に頭蓋内圧のcontrolを行い脳循環の改善をはかった. また必要ならば, neck clippingをdelayed surgeryで行うことにより良好な結果を得ることができたので報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.23.4_265