フルニトラゼパム静注による不眠症治療の実態調査

「緒言」入院中の不眠の原因は, 原疾患による疼痛, 咳嗽などの主症状によるものと, 不安などの精神的なもの, さらに自宅と異なる寝具や同室者のいびきなどの環境要因によるものなど多岐にわたる. しかし, 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン(http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf, 2019年4月4日)では, 入院中の不眠症管理についての記載はなく, 上記の様々な要因に対する適切な治療アプローチについて明らかとなっていない. このようななか, 不眠症治療において薬物治療を選択することが多いが, 嚥下困難および経管投与不...

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Published in医療薬学 Vol. 45; no. 12; pp. 682 - 687
Main Authors 山本, 圭祐, 石塚, 友一, 澤, 昇平, 髙岡, 雄一, 松川, 陽央, 笹野, 知海, 袴田, 真理子, 荒川, 大輔, 矢部, 勝茂, 山田, 博英
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.12.2019
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.45.682

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Summary:「緒言」入院中の不眠の原因は, 原疾患による疼痛, 咳嗽などの主症状によるものと, 不安などの精神的なもの, さらに自宅と異なる寝具や同室者のいびきなどの環境要因によるものなど多岐にわたる. しかし, 睡眠薬の適正な使用と休薬のための診療ガイドライン(http://www.jssr.jp/data/pdf/suiminyaku-guideline.pdf, 2019年4月4日)では, 入院中の不眠症管理についての記載はなく, 上記の様々な要因に対する適切な治療アプローチについて明らかとなっていない. このようななか, 不眠症治療において薬物治療を選択することが多いが, 嚥下困難および経管投与不可能な状況下においては, 内服薬の使用ができないため対処に難渋する機会が多い. 2019年1月現在, 本邦で不眠症の適応を有する薬剤は, 外用薬は存在せず, 注射剤ではセコバルビタールナトリウムのみである.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.45.682