薬局薬剤師に対する臨床推論教育の導入とその効果の検証

「緒言」 世界保健機関(WHO)は, セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な体の不調は自分で手当てする」ことと定義している. 現在, 先進国では高齢化や技術革新による医療費増加を背景に, また開発途上国では貧困ゆえに医療が受けられないことを背景に, セルフメディケーションの推進が共通の課題になっている. そのなかで, 薬局は病院や診療所と比較して住民がアクセスしやすいことや, 住民の費用負担が少ないことから, セルフメディケーションの支援拠点として世界的に期待されている(日本薬業連絡協議会, 3. 諸外国のセルフメディケーション(1), https://sites.g...

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Published in医療薬学 Vol. 44; no. 10; pp. 496 - 502
Main Authors 松下, 綾, 畔原, 篤, 前野, 哲博, 後藤, 亮平, 佐藤, 卓也, 片岡, 義裕, 堤, 円香
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.10.2018
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.44.496

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Summary:「緒言」 世界保健機関(WHO)は, セルフメディケーションとは「自分自身の健康に責任を持ち, 軽度な体の不調は自分で手当てする」ことと定義している. 現在, 先進国では高齢化や技術革新による医療費増加を背景に, また開発途上国では貧困ゆえに医療が受けられないことを背景に, セルフメディケーションの推進が共通の課題になっている. そのなかで, 薬局は病院や診療所と比較して住民がアクセスしやすいことや, 住民の費用負担が少ないことから, セルフメディケーションの支援拠点として世界的に期待されている(日本薬業連絡協議会, 3. 諸外国のセルフメディケーション(1), https://sites.google.com/site/okusurinet/proposal/s3_p01, 2018年2月20日). 本邦においても超高齢社会の到来に伴い, 薬剤師には「薬局利用者の状態把握と対応」として, 対話により収集した情報や身体所見などに基づき, 薬局利用者の状態・状況を把握し, それに応じた適切な対応を判断できる能力を, 研修等を通じて身につけることが求められている.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.44.496