Grade IV, V AVM (Spetzler-Martin分類) に対する治療

脳動静脈奇形(以下AVM)の治療は, 10数年前までは外科的摘出術が主流であったが, 血管内治療法と定位的放射線治療法の登場により, 近年大きく変貌しつつある. 手術, 血管内治療, 定位的放射線療法にはそれぞれ長所短所があり, 自ずと適応の限界もある. したがって, 病巣の部位や大きさによって, これらの治療法を種々選択したり組み合わせて, 症例ごとに適切な治療法を決定しなければならない. ところで, 従来より, eloquentな部位に存在する大型のもの, いわゆるSpetzler-Martin分類8)のGrade IV, Vに相当するAVMの治療が最も問題とされてきた. 本報では, この...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 26; no. 6; pp. 421 - 428
Main Authors 吉本, 高志, 城倉, 英史, 溝井, 和夫, 高橋, 明, 朴, 永俊, 江面, 正幸, 木内, 博之, 長嶺, 義秀
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1998
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.26.6_421

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Summary:脳動静脈奇形(以下AVM)の治療は, 10数年前までは外科的摘出術が主流であったが, 血管内治療法と定位的放射線治療法の登場により, 近年大きく変貌しつつある. 手術, 血管内治療, 定位的放射線療法にはそれぞれ長所短所があり, 自ずと適応の限界もある. したがって, 病巣の部位や大きさによって, これらの治療法を種々選択したり組み合わせて, 症例ごとに適切な治療法を決定しなければならない. ところで, 従来より, eloquentな部位に存在する大型のもの, いわゆるSpetzler-Martin分類8)のGrade IV, Vに相当するAVMの治療が最も問題とされてきた. 本報では, このような新たな治療手段の導入がGrade IV, VのAVM症例の治療成績の向上にいかに貢献しつつあるかを自験例を基に検討し, 文献的考察を加え報告する.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.26.6_421