Conventional DSAにて診断できなかった頚部頚動脈狭窄症の2例

頚部頚動脈狭窄症の外科的血行再建の適応を判断する際,狭窄率の判定は重要である.これまで報告されている無作為比較試験は2D digital subtraction angiography(DSA)にて狭窄率を測定しているため,現在もなお頚部頚動脈狭窄症においてはconventional DSAがgold standardである.今回conventional DSAを施行したが,狭窄率が的確に評価できなかった2症例において内膜剥離術を行い,摘出したプラークの病理所見と術前の3D rotational angiography(3D-RA)を比較検討した.3D-RAは,空間分解能が高い,撮影後に無制限...

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Published in脳卒中 Vol. 31; no. 5; pp. 311 - 316
Main Authors 梅田, 靖之, 石田, 藤麿, 藤本, 昌志, 霜坂, 辰一, 亀井, 裕介, 三浦, 洋一
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中学会 2009
日本脳卒中学会
Subjects
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ISSN0912-0726
1883-1923
DOI10.3995/jstroke.31.311

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Summary:頚部頚動脈狭窄症の外科的血行再建の適応を判断する際,狭窄率の判定は重要である.これまで報告されている無作為比較試験は2D digital subtraction angiography(DSA)にて狭窄率を測定しているため,現在もなお頚部頚動脈狭窄症においてはconventional DSAがgold standardである.今回conventional DSAを施行したが,狭窄率が的確に評価できなかった2症例において内膜剥離術を行い,摘出したプラークの病理所見と術前の3D rotational angiography(3D-RA)を比較検討した.3D-RAは,空間分解能が高い,撮影後に無制限の方向から観察できるという利点を有しており,頚部頚動脈狭窄症においてより正確な狭窄率の判定が可能になる症例がある.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.31.311