後床突起endostosis削除が有効であった脳底動脈分岐部近傍動脈瘤クリッピング術

「はじめに」通常pterional approachで脳底動脈分岐部近傍動脈瘤手術を行う場合, 脳底動脈分岐部の高低, 後床突起との位置関係は術前に把握しておく必要がある. 動脈瘤ネックの位置が極端に高位であったり, 内頸動脈が近位部で分岐しているような症例ではorbitozygomatic approachなどのskull base approachが, 極端に低位のものであればsubtemporal trans-tentorial approachなどのより外側からのapproachが適切である. そのような症例を除けば, ほとんどの症例はpterional approachで十分に到達す...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 25; no. 3; pp. 184 - 188
Main Authors 坂田, 修治, 松野, 治雄, 伊野波, 諭, 横山, 信彦, 大谷, 直樹, 由比, 文顕, 詠田, 眞治
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 31.05.1997
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.25.3_184

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Summary:「はじめに」通常pterional approachで脳底動脈分岐部近傍動脈瘤手術を行う場合, 脳底動脈分岐部の高低, 後床突起との位置関係は術前に把握しておく必要がある. 動脈瘤ネックの位置が極端に高位であったり, 内頸動脈が近位部で分岐しているような症例ではorbitozygomatic approachなどのskull base approachが, 極端に低位のものであればsubtemporal trans-tentorial approachなどのより外側からのapproachが適切である. そのような症例を除けば, ほとんどの症例はpterional approachで十分に到達することができる. pterional approachでは内頸動脈の内側および外側から脚間槽に進入するが, 後床突起にendostosisがある場合, 脚間槽への進入スペースは狭められる. このような場合には後床突起のendostosis部分を削除し, 進入スペースを確保することは有効な手段である.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.25.3_184