夜尿症に関する最近の知見

「要旨」近年, 国際的にも本邦においても, エビデンスに基づいた夜尿症の統一的な理解と治療法の確立を目指し, ガイドラインや治療戦略を作成する試みがなされている. 今回, その中から, International Children's Continence Society(ICCS)の用語の標準化に関する報告, エビデンスに基づいた国際的治療戦略の報告および日本夜尿症学会の夜尿症診療ガイドラインについて概説する. 「序言」夜尿症の治療については, かつては自然経過を見守る考えが強かったが, 近年は本人や家族への心理的負担の大きさ, 前述の成人への移行が明らかにされ, さまざまな治療が...

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Published in日本小児腎臓病学会雑誌 Vol. 20; no. 2; pp. 159 - 163
Main Authors 三木, 恒治, 内藤, 泰行, 河内, 明宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本小児腎臓病学会 2007
日本小児腎臓病学会
Subjects
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ISSN0915-2245
1881-3933
DOI10.3165/jjpn.20.159

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Summary:「要旨」近年, 国際的にも本邦においても, エビデンスに基づいた夜尿症の統一的な理解と治療法の確立を目指し, ガイドラインや治療戦略を作成する試みがなされている. 今回, その中から, International Children's Continence Society(ICCS)の用語の標準化に関する報告, エビデンスに基づいた国際的治療戦略の報告および日本夜尿症学会の夜尿症診療ガイドラインについて概説する. 「序言」夜尿症の治療については, かつては自然経過を見守る考えが強かったが, 近年は本人や家族への心理的負担の大きさ, 前述の成人への移行が明らかにされ, さまざまな治療が試みられている. しかしながら, 現在行われている治療法においても根拠が不明確なもの, 本人, 家族への心理的, 肉体的, 経済的負担が大きいものがあり, 薬物療法では副作用にも留意しなければならない. そこで, 国際的にも本邦においても, エビデンスに基づいた夜尿症の統一的な理解と治療法の確立を目指し, ガイドラインや治療戦略を作成する試みがなされている.
ISSN:0915-2245
1881-3933
DOI:10.3165/jjpn.20.159