肝細胞がん患者を対象とした薬剤師によるlenvatinib外来への介入とその有用性の検討

「緒言」 がん化学療法において, 様々ながん種で経口抗がん剤が単剤もしくは各種レジメンと併用で用いられるようになっており, 切除不能大腸がんに対する後治療としてのregorafenib療法(REG)およびHER2陰性切除不能進行・再発胃がんに対する一次治療としてのS-1+シスプラチン併用療法など, 種々のレジメンで有用性が認められている. 近年では, 従来の殺細胞性抗がん剤だけでなく, BCR-ABLチロシンキナーゼを標的とした慢性骨髄性白血病におけるimatinibや肺がん領域で用いられる上皮成長因子受容体チロシナーゼを標的としたgefitinibなどを始めとした増殖や成長に関与する特定の因...

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Published in医療薬学 Vol. 46; no. 6; pp. 303 - 313
Main Authors 小野, 寛之, 龍田, 涼佑, 中原, 良介, 田中, 遼大, 伊東, 弘樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.06.2020
日本医療薬学会
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Summary:「緒言」 がん化学療法において, 様々ながん種で経口抗がん剤が単剤もしくは各種レジメンと併用で用いられるようになっており, 切除不能大腸がんに対する後治療としてのregorafenib療法(REG)およびHER2陰性切除不能進行・再発胃がんに対する一次治療としてのS-1+シスプラチン併用療法など, 種々のレジメンで有用性が認められている. 近年では, 従来の殺細胞性抗がん剤だけでなく, BCR-ABLチロシンキナーゼを標的とした慢性骨髄性白血病におけるimatinibや肺がん領域で用いられる上皮成長因子受容体チロシナーゼを標的としたgefitinibなどを始めとした増殖や成長に関与する特定の因子を標的とする分子標的薬も増えてきている. これらの分子標的薬は正常細胞への影響が少なく, 殺細胞性抗がん剤でみられた悪心・嘔吐, 骨髄抑制は比較的軽微である一方で, 薬剤ごとに特徴的な副作用が知られており, 長期継続するにあたりそのマネジメントはより複雑化している.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.46.303