Cetuximab 投与後に生じる低マグネシウム血症の発現頻度と発現時期の調査とその対策

『緒言』 進行・再発大腸がん化学療法はFluorouracil, Irinotecan(CPT-11)をベースとした治療から, 近年ではOxaliplatinや分子標的薬のBevacizumab, Cetuximab, Panitumumabといった新規抗がん剤を用いた治療まで使用可能となり, より生存期間の延長が認められるようになった1). Cetuximabは, ヒト上皮細胞増殖因子受容体(以下, EGFR(Epidermal growth factor receptor)と略す)を標的とする免疫グロブリンG1サブクラスのヒト/マウスキメラ型モノクローナル抗体であり, EGFよりも高い親和...

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Published in医療薬学 Vol. 37; no. 7; pp. 403 - 409
Main Authors 中本, 恵理, 川上, 和宜, 今田, 洋司, 式部, さあ里, 杉田, 一男, 篠崎, 英司, 末永, 光邦, 松阪, 諭, 水沼, 信之, 濱, 敏弘
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 2011
日本医療薬学会
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Summary:『緒言』 進行・再発大腸がん化学療法はFluorouracil, Irinotecan(CPT-11)をベースとした治療から, 近年ではOxaliplatinや分子標的薬のBevacizumab, Cetuximab, Panitumumabといった新規抗がん剤を用いた治療まで使用可能となり, より生存期間の延長が認められるようになった1). Cetuximabは, ヒト上皮細胞増殖因子受容体(以下, EGFR(Epidermal growth factor receptor)と略す)を標的とする免疫グロブリンG1サブクラスのヒト/マウスキメラ型モノクローナル抗体であり, EGFよりも高い親和性でEGFRに結合し, シグナル伝達を阻害することで抗腫瘍効果を発揮する2). わが国では2008年7月に「EGFR陽性の治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん」を適応として承認され, 同年9月に発売となった. 2010年3月には適応拡大となり, KRAS遺伝子変異の有無を考慮した上で, 進行・再発大腸がんの1次治療から使用可能となった3).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.37.403