脳組織の活動電位分布のレーザー光による光化学的計測

大脳における情報処理メカニズムを解明するために, 光化学的膜電位計測法を用いたアプローチを試みている1). 光化学的膜電位計測法は, 細胞の膜電位をある特殊な色素の吸光, 蛍光強度等の光学特性の変化として測定するものである. この時用いられる色素を膜電位プローブと呼ぶ. 光化学的膜電位計測は, 電極を刺入することなく細胞内の電位を計測できる無侵襲な計測手法であり, 微小細胞への応用も容易である. また, ビーム走査や受光素子の複数化を図ることにより, 多数箇所の膜電位を同時に計測できる. 光源としてレーザ光を用いれば, その単色性よりS/Nの向上が, また高いコヒーレント性より高分解能が期待さ...

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Published in日本レーザー医学会誌 Vol. 8; no. 3; pp. 111 - 112
Main Authors 宮崎, 保光, 口脇, 博治, 佐藤, 智夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本レーザー医学会 1987
日本レーザー医学会
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ISSN0288-6200
1881-1639
DOI10.2530/jslsm1980.8.3_111

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Summary:大脳における情報処理メカニズムを解明するために, 光化学的膜電位計測法を用いたアプローチを試みている1). 光化学的膜電位計測法は, 細胞の膜電位をある特殊な色素の吸光, 蛍光強度等の光学特性の変化として測定するものである. この時用いられる色素を膜電位プローブと呼ぶ. 光化学的膜電位計測は, 電極を刺入することなく細胞内の電位を計測できる無侵襲な計測手法であり, 微小細胞への応用も容易である. また, ビーム走査や受光素子の複数化を図ることにより, 多数箇所の膜電位を同時に計測できる. 光源としてレーザ光を用いれば, その単色性よりS/Nの向上が, また高いコヒーレント性より高分解能が期待される.
ISSN:0288-6200
1881-1639
DOI:10.2530/jslsm1980.8.3_111