改良型歯ブラシを用いたプラーク除去効果についての検討

プラークコントロールは, 基本治療において最も重要な治療である。良好なプラークコントロールは, 歯周治療を成功裏に収めるために必要とされている。横田らの報告では, モチベートされた患者においてブラッシング後に上顎臼歯口蓋側, 下顎臼歯舌側, 上顎第二大臼歯頬側にプラークが残存していたことを明らかにした。そこで我々は, ドーム型の改良型歯ブラシを開発し, 改良型歯ブラシのプラーク除去の有効性を調査した。対象者は, インフォームドコンセントが得られ, 全顎的に歯周組織が健康である九州歯科大学附属歯科衛生学院2年生13名であった。歯磨きを実験開始前2日間中止した。コントロールとして, ストレートタイ...

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Published in日本歯周病学会会誌 Vol. 53; no. 2; pp. 133 - 140
Main Authors 村岡, 宏祐, 中島, 啓介, 横田, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本歯周病学会 2011
日本歯周病学会
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ISSN0385-0110
1880-408X
DOI10.2329/perio.53.133

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Summary:プラークコントロールは, 基本治療において最も重要な治療である。良好なプラークコントロールは, 歯周治療を成功裏に収めるために必要とされている。横田らの報告では, モチベートされた患者においてブラッシング後に上顎臼歯口蓋側, 下顎臼歯舌側, 上顎第二大臼歯頬側にプラークが残存していたことを明らかにした。そこで我々は, ドーム型の改良型歯ブラシを開発し, 改良型歯ブラシのプラーク除去の有効性を調査した。対象者は, インフォームドコンセントが得られ, 全顎的に歯周組織が健康である九州歯科大学附属歯科衛生学院2年生13名であった。歯磨きを実験開始前2日間中止した。コントロールとして, ストレートタイプの平型歯ブラシを用いた。実験開始前のプラーク付着率をO'Learyのプラークコントロールレコード(PCR)を用いて評価し, バス法によるブラッシングを10分間行った後, 再度プラーク付着率を求め, その差から除去率を求めた。改良型歯ブラシは, 平型歯ブラシではプラークが残存しやすい上顎大臼歯頬側, 上顎小臼歯口蓋側, 上顎大臼歯口蓋側, 下顎大臼歯頬側, 下顎前歯舌側, 下顎小臼歯舌側, 下顎大臼歯舌側, 上顎大臼歯隣接面, 下顎大臼歯隣接面において有意に除去率が高かった。改良型歯ブラシは, 完璧なPCRへの鍵になるかもしれない。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)53(2) : 133-140, 2011.
ISSN:0385-0110
1880-408X
DOI:10.2329/perio.53.133