低栄養患者における脂肪乳剤の投与速度と感染症発症リスクの検討

「緒言」入院中に感染症を発症する可能性は低くなく, 特に高齢者の低栄養は入院後の感染症発症に影響している. 感染症が発症することで入院期間の延長や患者への身体的負担の増大, さらに, 死亡に至るリスクがある. 特に, 耐性菌に感染すると入院期間の延長や死亡リスクは高くなる. 医療施設側としても治療薬, 検査などのコストや入院期間の延長は経営的に大きな負担となるため避けたいところである. また, World Health Organization(WHO)からは地球規模で薬剤耐性菌が拡大されつつあると警告が発せられている(http://www.who.int/mediacentre/news/r...

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Published in医療薬学 Vol. 42; no. 3; pp. 145 - 150
Main Authors 堀田, 栄治, 高嶋, 孝次郎, 宗本, 義則
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人日本医療薬学会 10.03.2016
日本医療薬学会
Subjects
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ISSN1346-342X
1882-1499
DOI10.5649/jjphcs.42.145

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Summary:「緒言」入院中に感染症を発症する可能性は低くなく, 特に高齢者の低栄養は入院後の感染症発症に影響している. 感染症が発症することで入院期間の延長や患者への身体的負担の増大, さらに, 死亡に至るリスクがある. 特に, 耐性菌に感染すると入院期間の延長や死亡リスクは高くなる. 医療施設側としても治療薬, 検査などのコストや入院期間の延長は経営的に大きな負担となるため避けたいところである. また, World Health Organization(WHO)からは地球規模で薬剤耐性菌が拡大されつつあると警告が発せられている(http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2014/amr-report/en/, 2015年5月29日). 細菌のなかには緑膿菌, 腸球菌, 黄色ブドウ球菌などのように抗菌薬を使用することで薬剤耐性を獲得するものもある.
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.42.145