CT定位的血腫吸引術の8日後に同一部位に再発した被殻出血の1例

高血圧性脳出血が再発することはけっしてまれではないが2)4)11), 同一領域への再出血は, 文献上渉猟しうる限りでは少ない1)5)7)11)14)16)17). また, CT定位的血腫吸引術の合併症でもある後出血は, 通常術後早期に生じ完成する9)18). 著者らは, 高血圧性被殻出血に対して発症から4日目にCT定位的血腫吸引術を施行したが, さらにその8日後の亜急性期に, 同一部位に再出血をきたした1例を経験したので, 再出血の機序に関して考察を加えて報告する. 症例 症例:58歳, 男性. 主訴:左上下肢の脱力感. 既往歴:高血圧(放置されていた). 家族歴:特記すべきことなし. 現症:...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in脳卒中の外科 Vol. 27; no. 3; pp. 216 - 219
Main Authors 小出, 和雄, 丹羽, 裕史, 金井, 秀樹
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1999
日本脳卒中の外科学会
Online AccessGet full text
ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.27.3_216

Cover

More Information
Summary:高血圧性脳出血が再発することはけっしてまれではないが2)4)11), 同一領域への再出血は, 文献上渉猟しうる限りでは少ない1)5)7)11)14)16)17). また, CT定位的血腫吸引術の合併症でもある後出血は, 通常術後早期に生じ完成する9)18). 著者らは, 高血圧性被殻出血に対して発症から4日目にCT定位的血腫吸引術を施行したが, さらにその8日後の亜急性期に, 同一部位に再出血をきたした1例を経験したので, 再出血の機序に関して考察を加えて報告する. 症例 症例:58歳, 男性. 主訴:左上下肢の脱力感. 既往歴:高血圧(放置されていた). 家族歴:特記すべきことなし. 現症:作業中に突然左上下肢の動きが悪くなって倒れ当院に搬入された. 入院時の血圧は150/98であった. 意識は10(3, 3, 9方式)であり, 左片麻痺(徒手筋力テストで上肢1/5, 下肢2/5)を認めた.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.27.3_216