当院人間ドックにおけるマンモグラフィ併用による乳癌検診の現状

当院健康管理センターの人間ドックにて行われている乳癌検診では,質の向上を目指して視触診に加えてマンモグラフィ検査(以下,MMG)を併用している。検診方法は,当院外科医による視触診と,40歳代は二方向,それ以外は一方向のMMGを行っている。視触診での異常あるいはMMGにてカテゴリー3以上の所見を有した場合を要精査とした。受診者は例年1,400人以上であり,平均要精査率は12%,乳癌の発見率は0.14%であった。要精査率が高値であったことから,今後はさらに精度管理に努めることが肝要と思われた。また,乳癌発見率や陽性反応的中度はやや低率であったが,発見された乳癌症例においては早期発見の症例が大半を占...

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Published in日本乳癌検診学会誌 Vol. 21; no. 2; pp. 154 - 158
Main Authors 辻, 博, 石井, 要, 蕪木, 友則, 岩田, 啓子, 森, 和弘, 経田, 淳, 竹山, 茂
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 特定非営利活動法人 日本乳癌検診学会 20.06.2012
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ISSN0918-0729
1882-6873
DOI10.3804/jjabcs.21.154

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Summary:当院健康管理センターの人間ドックにて行われている乳癌検診では,質の向上を目指して視触診に加えてマンモグラフィ検査(以下,MMG)を併用している。検診方法は,当院外科医による視触診と,40歳代は二方向,それ以外は一方向のMMGを行っている。視触診での異常あるいはMMGにてカテゴリー3以上の所見を有した場合を要精査とした。受診者は例年1,400人以上であり,平均要精査率は12%,乳癌の発見率は0.14%であった。要精査率が高値であったことから,今後はさらに精度管理に努めることが肝要と思われた。また,乳癌発見率や陽性反応的中度はやや低率であったが,発見された乳癌症例においては早期発見の症例が大半を占めており,スクリーニングとしては遜色のない結果を得られていると考えられた。今回は,人間ドックにおけるMMG検診の現状について報告・検討を行った。今後は,さらなる精度向上を目指していく必要があると考えられた。
ISSN:0918-0729
1882-6873
DOI:10.3804/jjabcs.21.154