膜法によるドナー・プラズマフェレーシス396例の検討

1989年厚生省はわが国で必要な血液凝固第VIII因子, 第IX因子製剤の自給自足体制を確立するため, 1991年以降からは年間50万リッターの血漿を献血で確保する方針を出した. そこで全国の日赤血液センターでは血漿成分献血の推進が急務となっている. しかし現在わが国の血液センターでは臨床からの需要が多く, かつ経済的裏付けのある血小板成分献血を優先しているため, 血漿成分献血を推進する余裕がないのが現況である. したがって今後血漿成分献血を推進するためには, ポータブル型で, 安全性が高く, かつ経済的に利点のある膜型血漿採取装置の導入が望まれている. そこで今回われわれは1987年以降に4...

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Published in日本輸血学会雑誌 Vol. 36; no. 1; pp. 5 - 9
Main Authors 細井, 武光, 横山, 繁樹, 山中, 烈次, 沖, 学
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会 1990
日本輸血学会
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ISSN0546-1448
1883-8383
DOI10.3925/jjtc1958.36.5

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Summary:1989年厚生省はわが国で必要な血液凝固第VIII因子, 第IX因子製剤の自給自足体制を確立するため, 1991年以降からは年間50万リッターの血漿を献血で確保する方針を出した. そこで全国の日赤血液センターでは血漿成分献血の推進が急務となっている. しかし現在わが国の血液センターでは臨床からの需要が多く, かつ経済的裏付けのある血小板成分献血を優先しているため, 血漿成分献血を推進する余裕がないのが現況である. したがって今後血漿成分献血を推進するためには, ポータブル型で, 安全性が高く, かつ経済的に利点のある膜型血漿採取装置の導入が望まれている. そこで今回われわれは1987年以降に4種類の膜型装置を使用したドナー・プラズマフェレーシス392例について, 分画製剤の原料血漿確保の立場から検討を加えたので報告する.
ISSN:0546-1448
1883-8383
DOI:10.3925/jjtc1958.36.5