麻酔科医が知っておくべき痛みの評価の基礎知識

痛みを適切に評価することは麻酔科医にとって重要なスキルである.痛みを適切に評価するためには,痛みとは何かを知り,さまざまな痛みの評価法を正しく理解する必要がある.IASPの定義によると痛みは,組織の損傷の有無にかかわらず患者の情動的体験である.生理学的には痛みは,侵害受容性疼痛と神経因性疼痛に分類される.また痛みを最初に認識してからの経過時間により痛みは急性痛と慢性痛に分類される.痛みの評価は患者の報告が基本である.痛みの評価法には一次元的評価法と多次元的評価法があるが,慢性痛では後者が重要である....

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Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 430 - 437
Main Author 角倉, 弘行
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.430

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Summary:痛みを適切に評価することは麻酔科医にとって重要なスキルである.痛みを適切に評価するためには,痛みとは何かを知り,さまざまな痛みの評価法を正しく理解する必要がある.IASPの定義によると痛みは,組織の損傷の有無にかかわらず患者の情動的体験である.生理学的には痛みは,侵害受容性疼痛と神経因性疼痛に分類される.また痛みを最初に認識してからの経過時間により痛みは急性痛と慢性痛に分類される.痛みの評価は患者の報告が基本である.痛みの評価法には一次元的評価法と多次元的評価法があるが,慢性痛では後者が重要である.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.430