Detachable balloonによる脳動脈瘤内塞栓術の合併症

「はじめに」主に直達手術困難な脳動脈瘤に対する, detachable balloonを用いた脳動脈瘤の塞栓術は, 近年多くの報告がありその有効性が認められつつある. しかし, 既製のdetachable balloonを用いた場合, 親動脈を温存し完全に脳動脈瘤を閉塞することは困難な場合も多く, いまだ解決されていない問題も山積している. 今回われわれは, 過去約4年間に経験した脳動脈瘤内でのdetachable balloonによる塞栓術を行った14症例を検討し, 主にその合併症について報告する. 「対象と方法」海綿静脈洞部内頸動脈瘤やlow positionの脳底動脈先端部動脈瘤などの解...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 21; no. 1; pp. 49 - 55
Main Authors 恩田, 英明, 豊田, 昌子, 井沢, 正博, 加川, 瑞夫, 小林, 直紀, 竹下, 幹彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1993
日本脳卒中の外科研究会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.21.1_49

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Summary:「はじめに」主に直達手術困難な脳動脈瘤に対する, detachable balloonを用いた脳動脈瘤の塞栓術は, 近年多くの報告がありその有効性が認められつつある. しかし, 既製のdetachable balloonを用いた場合, 親動脈を温存し完全に脳動脈瘤を閉塞することは困難な場合も多く, いまだ解決されていない問題も山積している. 今回われわれは, 過去約4年間に経験した脳動脈瘤内でのdetachable balloonによる塞栓術を行った14症例を検討し, 主にその合併症について報告する. 「対象と方法」海綿静脈洞部内頸動脈瘤やlow positionの脳底動脈先端部動脈瘤などの解剖学的に直達術困難な脳動脈瘤例, 直達術を試みたが動脈瘤の頸部に到達しえなかった例, 直達術を患者が拒否した症例などで, 過去約4年間に脳動脈瘤内での塞栓術を試みた17症例のうち, 動脈瘤内にballoonを挿入しえた14症例を検討の対象とした.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.21.1_49