麻酔導入後に原因不明の開口度の低下をきたした1例

麻酔導入直後に開口度が低下し挿管困難となった症例を報告する.患者は64歳,男性.下顎隆起が大きかったため,Mallampatiのclass分類IIIであったが,意識下で十分な開口量を確認したので急速導入を行った.導入直後に急激に開口度が低下し挿管困難となった.数回の強制開口によりエアウェイスコープが挿入可能となり,経口挿管に成功した.術後には開口度の低下はなく,顎関節に疼痛などもなかった.この原因として,関節円板の復位を伴わない異常によるクローズドロックの可能性があると考えられた....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 471 - 475
Main Authors 河見, 有恵, 小谷, 順一郎, 寺野, 敏之, 佐久間, 泰司
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.471

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Summary:麻酔導入直後に開口度が低下し挿管困難となった症例を報告する.患者は64歳,男性.下顎隆起が大きかったため,Mallampatiのclass分類IIIであったが,意識下で十分な開口量を確認したので急速導入を行った.導入直後に急激に開口度が低下し挿管困難となった.数回の強制開口によりエアウェイスコープが挿入可能となり,経口挿管に成功した.術後には開口度の低下はなく,顎関節に疼痛などもなかった.この原因として,関節円板の復位を伴わない異常によるクローズドロックの可能性があると考えられた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.471