先天性無痛無汗症患者のプロポフォール単独による麻酔経験─術中の血中カテコラミン値の変化

先天性無痛無汗症患者に対し,左第1趾切断術の麻酔をBISモニター使用下にプロポフォールの持続静脈内投与による全身麻酔で行い,十分な鎮静と安定した循環動態管理ができた.その際に交感神経の興奮を調査するため,麻酔導入直後と術中に血中カテコラミン値を測定した.その結果アドレナリン,ノルアドレナリン,ドパミンの血中濃度は導入直後,術中ともに低値を示し,変化は認めなかった.本症例においては,手術中の刺激に対し交感神経の興奮が認められないことが確認できた....

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Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 30; no. 3; pp. 480 - 484
Main Authors 上村, 裕平, 三溝, 慎次, 小杉, 寿文, 平田, 道彦, 中島, 幹夫, 緒方, 理恵
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 2010
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ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.30.480

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Summary:先天性無痛無汗症患者に対し,左第1趾切断術の麻酔をBISモニター使用下にプロポフォールの持続静脈内投与による全身麻酔で行い,十分な鎮静と安定した循環動態管理ができた.その際に交感神経の興奮を調査するため,麻酔導入直後と術中に血中カテコラミン値を測定した.その結果アドレナリン,ノルアドレナリン,ドパミンの血中濃度は導入直後,術中ともに低値を示し,変化は認めなかった.本症例においては,手術中の刺激に対し交感神経の興奮が認められないことが確認できた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.30.480