超音波ガイド下神経ブロックの進歩─腰神経叢~内転筋管ブロックと閉鎖神経ブロック

超音波解剖学の発展によって,腰神経叢とそれに由来する大腿神経,閉鎖神経,外側大腿皮神経,およびそれらの終枝のブロックは,より多くのアプローチが可能となった.腰神経叢は,Shamrock viewにより超音波画像上で周囲の解剖を鮮明に観察して実施できる.大腿神経は内転筋管ブロックまたは縫工筋下管アプローチにより,伏在神経とそれ以外の神経の分枝への効果を調節できる.閉鎖神経はその走行に基づいてさまざまなアプローチが報告された.下肢の神経ブロックは,術中鎮痛であれば中枢,術後鎮痛であればより末梢知覚枝を選択的に遮断する方法を選択できるようになってきた....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本臨床麻酔学会誌 Vol. 38; no. 2; pp. 258 - 264
Main Author 中本, 達夫
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本臨床麻酔学会 15.03.2018
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0285-4945
1349-9149
DOI10.2199/jjsca.38.258

Cover

More Information
Summary:超音波解剖学の発展によって,腰神経叢とそれに由来する大腿神経,閉鎖神経,外側大腿皮神経,およびそれらの終枝のブロックは,より多くのアプローチが可能となった.腰神経叢は,Shamrock viewにより超音波画像上で周囲の解剖を鮮明に観察して実施できる.大腿神経は内転筋管ブロックまたは縫工筋下管アプローチにより,伏在神経とそれ以外の神経の分枝への効果を調節できる.閉鎖神経はその走行に基づいてさまざまなアプローチが報告された.下肢の神経ブロックは,術中鎮痛であれば中枢,術後鎮痛であればより末梢知覚枝を選択的に遮断する方法を選択できるようになってきた.
ISSN:0285-4945
1349-9149
DOI:10.2199/jjsca.38.258