睡眠薬より推測するめまい患者の睡眠障害

「はじめに」めまい疾患はストレスと深く関連を持つことはこれまでも多く報告されている1)~4). Takahashiら1)はストレスとの関連を生活習慣より分析し, 内リンパ水腫患者は睡眠不足になりがちであり, その指導を行うことで症状改善がみられることを報告している. 臨床経験上, めまい患者が不眠を訴えることとよく遭遇し, 安易に睡眠薬を投与するが, 実際どの程度の患者が不眠に曝されているのか, また, どのような治療を受けているのか, などについての詳細は不明である. 今回, われわれはめまいと睡眠の関連性について, 使用した睡眠薬を調査し, それを介してめまい患者の睡眠動態を推測した. 「...

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Published inEquilibrium Research Vol. 69; no. 2; pp. 91 - 95
Main Authors 蒲谷, 嘉代子, 村上, 信五, 服部, 寛一, 竹村, 景史, 渡邊, 暢浩, 中山, 明峰, 宮崎, 総一郎, 横田, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本めまい平衡医学会 2010
日本めまい平衡医学会
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ISSN0385-5716
1882-577X
DOI10.3757/jser.69.91

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Summary:「はじめに」めまい疾患はストレスと深く関連を持つことはこれまでも多く報告されている1)~4). Takahashiら1)はストレスとの関連を生活習慣より分析し, 内リンパ水腫患者は睡眠不足になりがちであり, その指導を行うことで症状改善がみられることを報告している. 臨床経験上, めまい患者が不眠を訴えることとよく遭遇し, 安易に睡眠薬を投与するが, 実際どの程度の患者が不眠に曝されているのか, また, どのような治療を受けているのか, などについての詳細は不明である. 今回, われわれはめまいと睡眠の関連性について, 使用した睡眠薬を調査し, それを介してめまい患者の睡眠動態を推測した. 「対象・方法」2007年1月から12月までの期間に名古屋市立大学耳鼻咽喉科を受診しためまい患者622症例(男性223名, 女性399名), 平均年齢: 56.9歳(男性57.1歳, 女性56.7歳)を対象とし, 診療録に基づく後方視的検討を行った.
ISSN:0385-5716
1882-577X
DOI:10.3757/jser.69.91