脳アミロイドアンギオパチー皮質下出血に対する外科的治療の検討
「はじめに」高齢化社会が急速にすすむわが国では, 高血圧などの危険因子の管理向上やCT・MRIなどの検査機器の普及により脳アミロイドアンギオパチー(Cerebral Amyloid Angiopathy;CAA)による脳血管障害の診断率は増加することが予想される. 当施設でCAAにより脳皮質下出血が生じた患者において外科的治療が必要であった患者背景, 治療成績, 予後について検討を行った. 一般にCAA皮質下出血は, 再出血をきたしやすいために保存的治療をすすめる意見もある. 今同われわれは, 高齢者に多いCAA皮質下出血についての手術適応ならびに手術自体が再出血にどの程度の影響を及ぼすか検討...
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Published in | 脳卒中の外科 Vol. 35; no. 2; pp. 107 - 112 |
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Main Authors | , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
2007
日本脳卒中の外科学会 |
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Summary: | 「はじめに」高齢化社会が急速にすすむわが国では, 高血圧などの危険因子の管理向上やCT・MRIなどの検査機器の普及により脳アミロイドアンギオパチー(Cerebral Amyloid Angiopathy;CAA)による脳血管障害の診断率は増加することが予想される. 当施設でCAAにより脳皮質下出血が生じた患者において外科的治療が必要であった患者背景, 治療成績, 予後について検討を行った. 一般にCAA皮質下出血は, 再出血をきたしやすいために保存的治療をすすめる意見もある. 今同われわれは, 高齢者に多いCAA皮質下出血についての手術適応ならびに手術自体が再出血にどの程度の影響を及ぼすか検討した. CAA皮質下出血は, 高齢者に好発する疾患がゆえに機能予後は不良となりやすく, 治療方針については十分な検討のうえでの対応が必要である. CAA皮質下出血は時として緊急手術を要する場合があり, 代表症例の呈示を行った. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.35.107 |