脳挫傷の緊急手術中に心停止となり体外ペーシングが有効であった1症例
高血圧症と糖尿病を合併した患者の脳挫傷に対し,緊急頭蓋内血腫除去術を行っていたところ,III度房室ブロックから心停止となった.アトロピン1.0mg静注は無効であったが,術前からペーシング・除細動用パッドを貼付してあったので,直ちに経皮的ペーシングを開始し奏功した.慢性の2枝,3枝ブロックに対する永久的ペースメーカー植え込み基準としてのガイドラインは存在するが,緊急時においてそれまで確定診断されていない隠されたIII度房室ブロックへの緊急対応はどのようにすべきか考慮すべきである....
Saved in:
Published in | 日本臨床麻酔学会誌 Vol. 34; no. 5; pp. 663 - 668 |
---|---|
Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本臨床麻酔学会
2014
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0285-4945 1349-9149 |
DOI | 10.2199/jjsca.34.663 |
Cover
Loading…
Summary: | 高血圧症と糖尿病を合併した患者の脳挫傷に対し,緊急頭蓋内血腫除去術を行っていたところ,III度房室ブロックから心停止となった.アトロピン1.0mg静注は無効であったが,術前からペーシング・除細動用パッドを貼付してあったので,直ちに経皮的ペーシングを開始し奏功した.慢性の2枝,3枝ブロックに対する永久的ペースメーカー植え込み基準としてのガイドラインは存在するが,緊急時においてそれまで確定診断されていない隠されたIII度房室ブロックへの緊急対応はどのようにすべきか考慮すべきである. |
---|---|
ISSN: | 0285-4945 1349-9149 |
DOI: | 10.2199/jjsca.34.663 |