外科的切除後に再発した挿管後肉芽腫に対して気管支鏡下マイクロ波凝固療法を施行した1例

• Published in: 気管支学 Vol. 42; no. 5; pp. 436 - 440
• Main Authors: 濱島, 良介, 辻, 泰佑, 合田, 志穂, 松山, 碧沙, 大村, 亜矢香, 宇田, 紗也佳, 塩津, 伸介, 弓場, 達也, 内匠, 千惠子, 平岡, 範也
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会 25.09.2020; 日本呼吸器内視鏡学会
• Subjects: マイクロ波凝固療法; 挿管後肉芽腫; 気管支鏡下治療
• ISSN: 0287-2137; 2186-0149
• DOI: 10.18907/jjsre.42.5_436

背景．気管内挿管の合併症である挿管後肉芽腫は，高度な気道狭窄をきたす例では外科的切除を要するが，再発をきたすことも多い．今回我々は，外科的切除後に再発した挿管後肉芽腫に対して気管支鏡下マイクロ波凝固療法が有効であった1例を経験した．症例．60歳男性．心臓手術を施行され，5日間の挿管管理となった．5か月後に喘鳴を自覚し，声門下腔に気道狭窄を伴う広基性の隆起性病変を認めた．外科的切除と気管切開術が行われ，病理組織所見から挿管後肉芽腫と診断した．術後に病変の再増大を認めたため，気管支鏡下にマイクロ波凝固療法を行ったところ，病変は消失し，その後1年間再発は認めていない．結論．挿管後肉芽腫に対する気管支鏡下マイクロ波凝固療法は，症例によっては有用な治療法の一つになる可能性がある．