133Xe SPECTによる定量的評価に基づいた慢性期内頸動脈系閉塞性病変に対するバイパス術の効果

1985年に発表されたthe EC-IC Bypass Study Groupの最終結論は「バイパス術は虚血性脳血管障害の再発作の予防に有効とは言えない」とする否定的なものであった4). しかし, この国際共同研究の結果に対しては対象の選択に脳循環動態が加味されてないことから反論も多い1)2)3). そのため, 国際共同研究の結果が発表されたのちも, バイパス術の手術適応について脳循環代謝の面から種々の検討がなされいる8)11)12)13). 今回われわれは, 慢性期内頸動脈系閉塞性病変に対し133Xe single photon emission CT(SPECT)を用いて定量的に脳循環動態...

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Published in脳卒中の外科 Vol. 27; no. 1; pp. 14 - 18
Main Authors 吉本, 高志, 小笠原, 邦昭, 甲州, 啓二, 長嶺, 義秀, 藤原, 悟
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脳卒中の外科学会 1999
日本脳卒中の外科学会
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ISSN0914-5508
1880-4683
DOI10.2335/scs1987.27.1_14

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Summary:1985年に発表されたthe EC-IC Bypass Study Groupの最終結論は「バイパス術は虚血性脳血管障害の再発作の予防に有効とは言えない」とする否定的なものであった4). しかし, この国際共同研究の結果に対しては対象の選択に脳循環動態が加味されてないことから反論も多い1)2)3). そのため, 国際共同研究の結果が発表されたのちも, バイパス術の手術適応について脳循環代謝の面から種々の検討がなされいる8)11)12)13). 今回われわれは, 慢性期内頸動脈系閉塞性病変に対し133Xe single photon emission CT(SPECT)を用いて定量的に脳循環動態を評価し, これに基づいて血行力学的脳虚血と診断された症例のみにバイパス術を行ったので, その再発作予防効果および脳循環動態の術前後の変化につき検討した.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs1987.27.1_14