膵・胆管合流異常に合併したIp型胆嚢癌
60歳, 女性. 2014年11月に心窩部痛と右季肋部痛を自覚したため近医を受診し, USで胆嚢壁のびまん性肥厚と亜有茎性の腫瘤像および, 肝外胆管の拡張を認めたため当院消化器内科に紹介となった. 初診時血液検査では, 肝・胆道系酵素や腫瘍マーカーの上昇などは認めなかった. 腹部US : 胆嚢底部に大きさ25mm, 肝臓よりやや高エコーを呈する亜有茎性の隆起性病変を認めた. 高周波プローブにて隆起性病変の内部に複数の不整形の小嚢胞構造を認めた. Superb Microvascular Imaging (SMI) では病変の基部から腫瘤内部に樹枝状に広がる複数の血流シグナルを認めた. 胆嚢内腔...
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Published in | 胆道 Vol. 32; no. 1; pp. 169 - 173 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本胆道学会
31.03.2018
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Subjects | |
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ISSN | 0914-0077 1883-6879 |
DOI | 10.11210/tando.32.169 |
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Summary: | 60歳, 女性. 2014年11月に心窩部痛と右季肋部痛を自覚したため近医を受診し, USで胆嚢壁のびまん性肥厚と亜有茎性の腫瘤像および, 肝外胆管の拡張を認めたため当院消化器内科に紹介となった. 初診時血液検査では, 肝・胆道系酵素や腫瘍マーカーの上昇などは認めなかった. 腹部US : 胆嚢底部に大きさ25mm, 肝臓よりやや高エコーを呈する亜有茎性の隆起性病変を認めた. 高周波プローブにて隆起性病変の内部に複数の不整形の小嚢胞構造を認めた. Superb Microvascular Imaging (SMI) では病変の基部から腫瘤内部に樹枝状に広がる複数の血流シグナルを認めた. 胆嚢内腔には可動性のあるデブリ様の腫瘤像を認め, 胆嚢壁の内側低エコー層はびまん性に肥厚していた. EUS : 底部に, 結節様の表面構造を呈し, 内部に大小不同の不整形の小嚢胞構造を伴う有茎性病変を認めた. 胆嚢壁の内側低エコー層はびまん性に肥厚し, 肝外胆管の拡張を伴う膵・胆管合流異常を認めた. |
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ISSN: | 0914-0077 1883-6879 |
DOI: | 10.11210/tando.32.169 |